トイレでいきむのはNGだった|便は呼吸で出す!

トイレでいきむのはNGだった|便は呼吸で出す!

便を出すときに、「うーーーん」っと力を入れて出そうとしていませんか?

実はこれ、逆効果なうえに、健康的にも危険です。


腸を動かすのは筋力ではなく、呼吸と横隔膜の動きです。力を抜いて深呼吸することでするんと出すのが自然なのです。

いきむ=出そうとする努力。でも実は逆効果?

「出したいのに出ない」便意があるとき、つい力を入れていきんでしまいますよね。
でも、それが腸を固くしてしまい、かえって便が動かなくなることがあります。

便を押し出す主な力は、腹筋ではなく、横隔膜(おうかくまく)と呼ばれる呼吸の筋肉。
息を吸ったり吐いたりするたびに上下に動き、その圧力の変化で腸が刺激され、便を下へ送り出してくれるのです。

呼吸で腸を動かす仕組み

横隔膜の動きと腸の関係を知ると、いきまなくてもいい理由がよくわかります。

  • 息を吸うとき → 横隔膜が下がり、お腹がふくらむ → 腸が軽く押される

  • 息を吐くとき → 横隔膜が上がり、腹圧がゆるむ → 便が動きやすくなる

つまり、「吸って押す」「吐いてゆるめる」を繰り返すことで、腸が揉まれて、自然なぜん動運動が起こり、便がスムーズに進むというわけです。

いきむと何がまずいの?

1. 血圧が急上昇する

いきむとき、人は無意識に息を止めています。
これを「バルサルバ法」といって、血圧が一気に上がる現象です。
高血圧の人や心臓に負担がある人には危険で、めまいや冷や汗を引き起こすことも。

2. 肛門や骨盤底に強い負担

強くいきむと、肛門周りの筋肉や血管に圧がかかり、痔や直腸脱、骨盤底筋のゆるみの原因になることがあります。
特に出産経験のある女性や更年期世代は、筋肉の緩みが出やすく注意が必要です。

3. 腸がびっくりして止まる

いきみすぎると、交感神経(緊張モード)が優位になり、腸の動きがストップしてしまうことも。
出そうと頑張るほど、出なくなる…という悪循環が起きます。

 

 息を止めていきむと出る気がするけど?

一時的に腹圧で押し出されることはありますが、長期的には腸の反射を鈍らせます。自然排便のリズムを作りたいなら、息を止めずに出すことが大切です。

まとめ

便秘対策の基本は「いきまない・呼吸する」。
呼吸で横隔膜を動かし、腸を自然に働かせることで、力を入れずにスムーズに出せます。

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